とにかく仕組み化
◆本の概要
著者:安藤広大
ページ数:319ページ
第1刷発行:2023年5月30日
「性弱説を前提に考える」「組織はほうっておくと属人化する」
この2点を押さえて、とにかく仕組みを考えるのが本書の目的
ステップ1「責任と権限」を手に入れる
→決めたことを守り切るようにすること
ステップ2「危機感」を利用する
→正しい恐怖を感じ続けるようにすること
ステップ3「比較と平等」に気を付ける
→正しい人と比べる環境を整えること
ステップ4「企業理念」を再認識する
→自分がどこに向かっているかを迷わないこと
ステップ5「進行感」を感じる
→他社と共に大きなことを成し遂げること
ビジョンやパーパスも仕組み
ビジョンなどの抽象度の高いことを考えることと、今日一日にやる仕事のことは、いったん切り離して考えるべき。
まずは一日の行動をルールに従って進める。
そのための仕組みをつくることからはじめる。
「いまやる気の起こらない言い訳」「目の前のことから目を背ける理由」にするのはやめる
第1章 正しく線を引く「責任と権限」
・いい権利
権利の範囲が文章として明確になっている。
いい権利を与えられた状態を、識学では「権限がある」と定義している
・わるい権利
文章として曖昧になっていない曖昧な権利
よく既得権益という言葉がつかわれる
「任せる」の本質的な意味(無責任との違い)
「任せる」とは、明文化した責任と権限を与えること。
「何をしなければいけないか」「そのために何をやっていいか」
その線引きをする。それを示さないまま丸投げするリーダーは最悪。
自分で自分の可能性を狭めてしまう
「自分の長所を活かしたい」「この会社のほうが特技が活かせそうです」
こういう思いが強すぎる人は転職を繰り返す「ジョブホッパー」になってしまう危険がある。
「自分の長所だけで活躍し続けられる職場」などは存在しない。
立場や役割が変わると、できない部分やうまくいかない部分は必ず発生する。
「不足」を埋めるから成長できる。会社から評価される。
この経験がないと、どこの会社にいってもうまくいくことはない。
「天職がない」ということは、成長し続けられる希望である。
時代の変化のスピードは速いので、「適応」こそが武器になる。
どんな部署に行っても、やっていける人。そこに価値が生まれる。
第2章 本当の意味での怖い人「危機感」
危機感とは?
向かっているゴールがわかり、まわりがそこに向かって走り出している。
そこで感じる、焦りのようなもの。
きついブラック企業とゆるいブラック企業
共通するのは
「明文化されていない」「境界線が曖昧になっている」
きついブラック企業:書いてある通りに結果を出したのに評価されない
ゆるいブラック企業:書いてある結果を出していないのに評価される
上に立つ人は線引きが求められる。
第3章 負けを認められること「比較と平等」
「競争があると、職場が殺伐とする」と言われるが、
人間は、つねに物事を比較して価値を認識する。
特別扱いをしてしまうと、「言ったもの勝ち」の状況を生む。
人を見るのではなく、仕組みを見るようにする。
そうすることで、責任のある判断ができるはず。
仕組みを見るのは平等を保つため
人によって解釈は様々なので、「平等」の判断基準を覚悟を持って示すことが求められる。
頑張った人に報いるのが本当の平等。
誰から見ても明らかな基準で給料に差を設けることで、
「負けたことを正しく認識し、危機感が芽生える」
「次こそは頑張る」という意識に繋がっていく。
一方で無駄な頑張りを褒めると、間違った方向へ人は進みます。
「これさえやっとけばいい」という発想になる。
「評価」という仕組みは、それくらい慎重に扱うべき。
「未達成だと、降格・降級となること」を明文化しておくことは会社がやるべきことです。
責任として自分に跳ね返ってくるようにする。
営業のプレイヤーが昇進し、管理職へ。
その後チームの未達が続き、降格。
人事異動がありバックオフィスへ。
そこで成果を上げ、昇進を果たし優秀な管理職になっていく。
これが仕組みで人を成長させることの本質。
「降格」とうい一時的なところを切り取るのではなく、長期的なキャリアとして判断する。
部下にとって平等を担保するには、部下との距離感が大事である。
・「モチベーション」を考えない
やる気を出させたり、頑張る理由を与えない。仕事をさせることは罰ではない。
・「結果を見る」
言い訳をきくのではなく、次にどのような行動をするかを確認する。
・「プロセスを見ない」
結果がでないプロセスを褒めると行動が変わらない
という機能を果たすことで、人を成長させるマネージャーやリーダーになることができる。
第4章 神の見えざる手「企業理念」
仕組み化は、あくまで目指すべきゴールがあったうえで必要な考え方。
つまり、手段である。
理念があるから一貫性が生まれる。
この一貫性が採用、定着、活躍、ブランドとなっていく。
第5章 より大きなことを成す「進行感」
会社の売上が伸びたり、会社のことがメディアに取り上げられたりし、社会的評価があがることでも「進行感」は発生する。
その中でも、会社が企業理念の実現に近づいていく実感が得られることによる「進行感」がもっとも大切である。
経営者は社員に対して、「どうなれば企業理念に近づいているのか」を予め定義し、示す必要がある。
その定義を達成していくことで「進行感」が生まれていく。
アウトソーシングは有効な手段だが、進行感は得られない。
「企業理念を自分の中に落としこむ」
まず考えたいのは「どういう10年後を迎えたいか」
成長することは大前提ですが、
「どういう方向に成長したいのか」
「どうやって世の中に貢献したいのか」
この2つの軸で考えて、いまの会社の企業理念と照らし合わせる。